ひょうたん
知人のOさんが、自作のひょうたん製の置物を持ってきてくださった。
左のひょろひょろとしたのが、一輪挿し。
右の小さいのは、本来は香入れ。蓋付きだ。
「こ、これがひょうたん?」と、思えるような、奇妙な形。生った実の形を、そのまま利用して、ユニークな加工品が出来上がった。ひょうたんにも、多くの品種があり、種によって、実の形もさまざまなのだという。
ひょうたんを育てるのは一苦労。種まきから始まり、伸びるつるに備えての棚作り、病虫害対策。そして、実を収穫した後、加工するまでにも、中の種子を除去したり、腐らしたり、あく抜きしたりの過程、・・・聞けば、気の長い、根気のいる作業だ。
半世紀近くひょうたん作りを趣味にしてきたOさん。個展を何度も開き、意欲満々に創作されていたのだが、86才の高齢になられた。最近はひょうたん栽培もやめられた由。
曰く、「わっしも、もう年やし。家族はひょうたんに興味持ってない。わっしが死んだら、ゴミに出されるのが関の山。今のうちに、みなさんにもらって頂こうと思いましてな・・・ワハハ。」意外にさっぱりと。
だが、Oさん、ひょうたんへの思い入れは、今もさすがに強いようだ。ひところブームにもなったこともある“ひょうたんブーム”が、最近はその影も薄くなったことを、しきりに残念がられる。
ひょうたんは、畑の連作ができず、栽培は数年おきにしかできない。そのうえ、つる用の棚を作るため、広い土地(畑)が必要である。最近の住宅事情、土地利用など、社会の変化がひょうたん栽培を難しいものにしたのだという。
・・・・最近では身近で観賞する機会もなくなってきたひょうたんの作品。こうして飾ってみると、古い家屋の我が家に、意外にマッチした。
「なかなかおもしろいですなァ」の夫のひと声に、Oさんは気をよくされたのか、「また持ってきますよ!」と、うれしい表情をされた。
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