夫と“ペット”
夫が、10年来、飼い続けているペット(!?)。それは、メダカ。
メダカ達が一年中でもっとも活動的になる今の季節。夫の朝は、メダカに餌をやることから始まる。
曰く、「腹をすかして待っとるけん」。
メダカに表情があるとも思えんし、喜んで尾ひれを振るわけでもないだろうに・・・。が、夫の話、近づいていくと、自分を待っていたように、群がって寄って来るんだという。
ペロ(犬)の世話はほとんどしないのに
、メダカに関しては熱心である。餌やりひとつとっても、決して人に委せることはしない。一回分の餌の量、大きさ(孵化して間がない稚魚には、指ですりつぶして与える)、また、餌をまく場所など、それなりに決めごとがあるんだそうな。
今日も、何度目か、メダカ達のところへ。
(写真)どうしてどうして、こう見ると、りっぱな『メダカおじさん』(?)ですナァ。
水槽は、庭の何カ所かに置いてある。
さあ、これから水槽の掃除と水替えをしようというところ。
もともと、古来より日本に生息するのは、黒メダカ一種であったという。
最近では、突然変異種を改良成育させた、白メダカ、緋メダカが多くなった。
夫は、“元気で育てやすい”といわれる白メダカを飼っている。・・・・・
突然、「おいおい!」と、夫の声。一大事?
メダカの数が減っている。すでに、たくさんのメダカが餌食にされていたらしい。
水槽には金網を被せているのに、親トンボはどうやってくぐり抜け、水草に卵を産み付けたのだろう。
ボウフラのわいている水たまりが、庭のそこかしこにあるというのに。場所を選ばず、とんでもないところに入ってきたもんだ~。
あわれ、ヤゴは、ホームレス状態。
メダカをたらふく食べたのだろう。見事に丸々と肥えたヤゴくんであることよ。
それにしても、夫は、どこがおもしろくて飼育を続けているんだろうと、私は考えることがある。
観賞用というには地味すぎるし、食用にはなりっこないメダカ。“か弱い”小魚である分、世話にも手がかかるようだ。水の管理、水槽の掃除、冬越し、など。また、産卵の時期ともなると、夫は最も忙しそうだ。水草に産み付けられた卵を、成魚が食べてしまわぬうちに別の水槽に移さねばならない。
ところが、最近、私は、マスコミ情報で、メダカの飼育が中高年の間で静かなブームになっていることを知った。中高年、とくに男性に多いという話だ。メダカには、おじさま達のこころを癒す何かがあるというのかしら。
・・・水槽の水を替え終えた夫は、メダカ達が泳ぐ水槽を、座りこんで黙って見続けている。そのあまりに穏やかで静かな後ろ姿。声をかけようとした私が、思わずためらうほどであった。
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