起こしてゴメン。
玄関で、鉢植えを整理している夫が、何か言っているのが聞こえた。
私を呼んだのかな?と思い、行ってみると、そうではなさそう。夫は、軍手をはめた自分の右手を、顔の近くに寄せ、何かに話しかけているように見えた。「オイッ、オイッ」。
そして、こちらを向いて、私に言った。「ヤモリが、鳴きよるんぞ~」
近づいて夫の軍手の先を見ると、指につままれた何かが、ウゴウゴしている。小さなヤモリであった。まだ赤ちゃんだろうか。細く小さい体をくねらすようにして、もがいていた。
耳を近づけると、なるほど、鳴いている。ヤモリが声(?)をだすのを、初めて知った。
“ギャョウ~ギャョウ”とでも表現しようか、か細いが、カエルの声に似た、つぶれたような鳴き声であった。
頭が裂けんばかりに、口を大きく、カァ~ッと開いて鳴いている。その形相は、小さいながら、ヘビのように見えた。グロテスクで、すごい迫力。助けを求めているというより、冬眠を妨げられたことに憤慨して、私達を威嚇しているように感じた。
写真・・・解放され、「やれやれ・・・」と、いったところのヤモリ君。
「また、新しい寝床を捜さにゃならん」とばかりに、そそくさと、草むらに消えていった。
今は、頭の先から尻尾まで、3㎝ほどの大きさ。だが、まだまだ、春遠し。今日のことに懲りず、この先すくすく育ってくれればいいが。
この夏には、我が家の玄関のガラス戸で虫獲り仕事に励んでいるかもしれない。りっぱに成長したヤモリ君と、再会したいものだ。







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